☆board Orange: mbed評価用ベースボード(in Japanese)
1.はじめに
■始まりはここから。。。
Photo:エレキジャックblogより
mbedの魅力に魅せられて、Make: Tokyo Meeting 05 において、こんな大胆な! POPと共にmbedの紹介をさせていただきました。これには、予想以上の反応があり、 mbedを認知していただくひとつの切っ掛けになったと思います。またいろいろな方とお話をさせていただいて、私自身、mbedの将来性を確信しました。
※『Arduinoは古い』はあくまでもブースに足を止めていただくためのキャッチです(^^;
■twitterのつぶやき、
MTM05での反応から何かmbedのコミュニティーで貢献できることはないかと考え、簡単にmbedを使用するためのベースボードの製作を思い立ち、
『MTMで展示したmbedの反響があまりに大きかったので、ベースボードの設計を進めてみようと思ってます^^ 』
というつぶやきをしたところ、『ぜひ欲しい!』というレスポンスを複数いただいたので、本格的に本ボードの製作を開始しました。 当初、ボードは、好みに合わせて改造しながら使える基板をコンセプトに簡単な構成でアートワークし、PCBCART等で安価に製作。基板のみを希望する方に配布しようと考えていましたが、 今回、ご協力いただいている『きばん本舗』さんから、製品化のオファーが ありましたので、mbedコミュニティーの活性化のためには、個人活動よりも企業での販売の方がより多くの方に使っていただけると考え、製品化をお願いすることにしました。
※きばん本舗さんには、コミュニティー活性化が第一の趣旨をご理解いただき、気軽に購入していただけるような価格設定をお願いしています。
■製作手法
製作にあたり、まずプロトタイプを製作し、本NOTEBOOKならびにtwitter上で、 βテスタの方を募集。それぞれの分野でご活躍の6名の方にテスタとなって いただき、フィードバックを実施。今回の形になりました。
・βテスタの募集
・βテスタフィードバックの状況(当初非公開) 設計意図、改善の経緯などご覧いただけます。
本ボードは、単なる個人での製作でなく、本mbedサイト, twitterコミュニティーでの成果です。
βテストにご協力頂いた方に改めて感謝致します。また、本ボードに興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひ使っていただき、mbedコミュニティーの更なる活性化が図れたらと思います。よろしくお願いします。
■基板名称
☆board Orange (スター・ボード・オレンジ)
『mbedワールドの広がりに役立つこのボード。できれば一般ユーザの間で通称が付くような工夫があると良いなぁ』
というご提案がβテスタの方からあり、 最終的に『☆board (スターボード)』と名付けました。 ☆boardに続く、Orangeは基板の機能やバージョンを表すもので、基板のレジスト色でもあります。 今後、機能別にいろいろなバージョンを製作し、☆board White(スターボード・ホワイト)とか☆board Yellow(スターボード・イエロー)とか出来ると良いなと思います。
2.仕様
■設計コンセプト
・スタンドアーロンである程度の応用が出来るようなデバイスを搭載すること。
・出来るだけコンパクトに設計するが拡張性も考慮すること。
・Cookbook等のサンプルアプリケーションが出来るだけ改造なしに動作すること。
・極力、SMDは使用せず、組み立てが簡単なこと。
・組み立ての部品は秋葉原または通販等で容易に入手可能なこと。
・その他。
■搭載I/F
・TEXT LCD I/F
Vdd,Vss極性設定ジャンパー有。5V LCDを3.3Vで動作させるためのバイアス用マイナス電源回路のパターンも準備。
※mbedは5Vトレラント機能有のため5V LCDをそのままでも接続可能。(設定ジャンパー有)
・microSD
※LCD, microSD I/Fの主要ピンはパターンカットし易い配慮があり、
カット&ストラップにより、mbedの任意のピンに接続可能。各ポートの代替有効利用が可能。
・USB Host TYPE-A
※電源供給ラインにポリスイッチ搭載。USB使用の際には、ACアダプタによる電源供給が原則必要です。
・LAN (パルストランス内蔵タイプLANコネクタ要) ※秋月電子で販売されているもの
・ACアダプタ入力 2.1φセンタープラスタイプ 5V安定化タイプ必須。
・mbedコネクタ
※パラレル接続用端子2組有。ブレッドボード用のジャンパーピンの使用可。ピンを立て基板のスタックも可。
・CR2032リチウムコイン電池(基板裏面)
■その他の特徴
・ICB-293(サンハヤト)互換サイズ (72×95mm)
ネジ穴、ランド位置が互換のため容易に追加回路をICB-293上で構成し、スタックすることが可。
・フリーエリア (20×5)
追加デバイスを搭載するためのフリーエリアを準備。
■回路図
回路図(Ver.1.5 A4版 2011/05/02 updated)
回路図(Ver.1.5 A3版 2011/05/02 updated)
部品表(2011/03/22 updated)
3.プリント板写真
※プリント板(表)
※プリント板(裏)
※部品実装状態(表)
※動作テスト中(表)
4.評価済み Cookbook サンプルプログラム
・Text LCD ※main.cppの以下の部分を変更要
TextLCD lcd(p10, p12, p15, p16, p29, p30); // rs, e, d0-d3 ↓ TextLCD lcd(p24, p26, p27, p28, p29, p30); // rs, e, d0-d3
・SD Card File System ※main.cppの以下の部分を変更要
SDFileSystem sd(p11, p12, p13, p27, "sd"); // mosi, miso, sclk, cs, name ↓ SDFileSystem sd(p5, p6, p7, p8, "sd"); // mosi, miso, sclk, cs, name
・TextLCD,SDカード,USBストレージ,Ethernet(HTTP_server) ※@nxpfanさん公開
その他、鋭意確認中(というより、このページのupdateが間に合わない) ^^;
5.オリジナル サンプルプログラム
■@shintamainjpさん作成の力作!
・☆ボード「活用事例1:センサ1つでこんなに楽しいmbedワールド!」
・☆ボードオレンジ:「活用事例3:wiiヌンチャクを使ってチョロQを運転しよう!」
6.技術情報
■回路関係
・LCDバイアス用 DC-DCコンバータ回路
ACアダプタを使用せずに、PCからmbed経由で電源供給した場合、mbedならびに本ボード内部で電源電圧のドロップが発生するために充分なLCDコントラストが得られない場合があります。その際は、ACアダプタを使用していただくか、パターンが用意されているLCDバイアス用 DC-DCコンバータ部分の部品を実装していただくことで、解消できます。
■組立て
・@shintamainjpさんによる、☆ボード「ハンダ付けステップバイステップ」
本ボードのβテスタである、@shintamainjpさんが、詳細な組立て方法を作成してくださいました。
7.Errata and Workaround
なし
8.リンク
■本ボードのアートワーク設計/製造/販売をしていただいています。
■本ボード設計時にご協力いただいたβテスター。
・logic_star @logic_star 本ボードの製作者です(^^;
・@sentoki
・@nxpfan
・@jksoft913
・@kanpapa
・@shintamainjp ☆ボードの製作例、活用事例を発表されてます。
・@kimio_kosaka
9.ディストリビューション
販売は、きばん本舗さんから行われます。購入に関するお問い合わせは、きばん本舗さんへ直接お願い致します。
きばん本舗ショッピングサイト http://kibanhonpo.shop-pro.jp/、 スイッチサイエンスさんで絶賛販売中!。 ※学校、セミナー関係者の方は個別にお問い合わせください。 ・☆board Orange 基板のみ(microSDコネクタのみ実装) 価格 1,400円 ・☆board Orange 基板+部品セット 価格 \2,980 ・☆board Orange 完成品(LCDを含む DDコン部非搭載) 価格 3,900円 ※付属マニュアル(簡易版A4)(2011/05/03 updated) ※付属マニュアル(簡易版A3両面印刷製本用)(2011/05/03 updated) ※ご購入に関するお問い合わせ:きばん本舗 info@kibanhonpo.com
10.免責条項
本ボードは、mbedの実験、評価用基板として、設計されています。静電気対策や安全対策など工業製品の品質基準レベルは満たしておりませんので、組込み用途等には使用しないでください。また本ボードと関連した損害の補償は致しません。
11.技術サポート
本ボードに関する技術的なご質問があれば、以下コメント欄に記述ください。お答え出来る範囲で出来るだけ回答させていただきます。尚、本ボードのご購入、購入品の不具合に関しては、きばん本舗へお問い合わせください。
12.FAQ
StarBoard Orangeについて、ご質問頂いた内容とそのお答えです。
Q1.ACアダプタはどのようなものが使用できますか?
A1.DC 5Vに安定化されたスイッチングタイプが使用可能です。
プラグは内径2.1mmφのセンタープラスタイプです。電流容量は、USBデバイスを接続する場合には、1A以上のものが必要ですが、
USBデバイスの突入電流等を考慮するともう少し大きな電流容量のものを推奨致します。
また独自の回路を拡張されている場合はその消費電流も考慮する必要があります。
一例として秋月電子通商で販売されているものを示します。
⇒ http://akizukidenshi.com/catalog/c/c5v/
※ただし、評価試験は行っておりませんので、使用にあたっては十分ご評価の上、ご使用ください。
また、StarBoard Orangeの電源回路の構成ならびに解説については、以下のページをご参照ください。
⇒ http://www.eleki-jack.com/arm/2010/10/mbed-nxp-lpc1768starboard-oran-1.html
以上 初版 2010/08/02 07版 2011/04/26 (c) 2010-2011 GPS Labo @logic_star
8 comments
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エレキジャックのコメントにも書きましたが、応答がないのでこちらにも書きます。
StarBoardOrengeにGPSをつないで,実験をしています.とりあえずSDカードにデータを1分間隔でセーブしながらLCDへ表示するようにしています.データはきちんとセーブできるのですが,時間がたつとLCDの表示が乱れて,そのうち表示されなくなります.2台あるのですが二台とも同じ現象を示します.電源はUSBから給電しています.また,PCにもデータを表示させていますが,LCDの表示が乱れてもPCにはきちんと出力されます.原因をご教授くださいStarBoardOrengeにGPSをつないで,実験をしています.とりあえずSDカードにデータを1分間隔でセーブしながらLCDへ表示するようにしています.データはきちんとセーブできるのですが,時間がたつとLCDの表示が乱れて,そのうち表示されなくなります.2台あるのですが二台とも同じ現象を示します.電源はUSBから給電しています.また,PCにもデータを表示させていますが,LCDの表示が乱れてもPCにはきちんと出力されます.原因をご教授ください