(8)トラ技mbedでUVインデックス計

(8)UVインデックス計(UV index meter)

概要

  • UVインデックスとは紫外線強度の指標です。
  • 2つの付録基板を活用します。
  • トランジスタ技術2014年2月号の付録基板(実験基板)
  • トランジスタ技術2014年3月号の付録基板(トラ技mbed)
  • 実験基板は表示機として使用します。LPC810は外しておきます。

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仕様(spec.)

  • UVインデックス 0-15
  • 分解能=0.1
  • 誤差により、-0.1を表示することがありますが異常ではありません。
  • 厳密な測定ではありません。あくまで目安です。
  • 仕様は予告なく変更されることがあります。

UVインデックス

動作原理(method)

  • 紫外線センサー ML8511 で紫外線強度を測定します。
  • 1Vから2Vの出力を、大雑把にUVインデックスの0から10に当てはめます。
  • 気象庁で毎日のUVインデックスのデータを公表しているので、校正すると良いでしょう。
  • http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/info_uv.html
  • オペアンプのオフセット電圧が小さいほうがよいです。
  • オペアンプは3.3Vで動作する単電源オペアンプです。
  • 使用しないオペアンプ回路はボルテージ・フォロアにして誤動作しないように処理します。

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部品表(Parts list)

  • U1=ML8511
  • U2=NJM2732D

mbedソフトウェア

  • mbed_UVをコンパイルします。
  • mbed_UV_LPC11U35_501.binを書き込みます。
  • 1秒間隔でUVインデックスを表示します。

トラ技mbedのプログラム書き込み方法

  1. ISPボタンを押しながらRESETをON/OFFします。
  2. PCにUSBストレージとして認識されます。
  3. firmware.binを削除します。
  4. バイナリファイルをコピーします。
  5. RESETを押します。

紫外線の種類と性質

  • UVA 315-400nm 皮膚に弱い影響がある。地表に届く。
  • UVB 280-315nm 皮膚に強い影響がある。地表に少し届く。
  • UVC 100-280nm 皮膚に危険な影響があるが、地表には届かない。

UVインデックスの規定

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  • 気象庁ではUVB紅斑紫外線量を0.5nm間隔で測定。
  • UVA紅斑紫外線量を324nmの値*0.0722で推定。
  • UVCは地上に届かないので無視。

補足

  • UVインデックスはUVBに大きく依存するにも関わらず、UVAを含んだUVA+UVBに比例する出力電圧を基に計算してよいのでしょうか?
  • UVAの感度が高いにも関わらず、影響度は低いので悪影響はないのでしょうか。
  • 本来であれば、邪魔なUVAをフィルタしてUVインデックスを決めるべきではという素朴な疑問を持つでしょう。
  • 紫外線センサー ML8511 はUVAとUVBに感度があります。
  • 結論から言ってしまえば、多少の誤差を許すなら、UVインデックスは出力電圧に比例すると仮定してよい。
  • 地表に届くUVAとUVBの量は比例すると仮定します。
  • つまり、UVAが半分ならUVBも半分と仮定します。
  • 波長別紫外線強度の分布グラフの形のまま上下します。
  • UVAが増えたらUVBが減るということは考えにくいため、UVAが増えたらUVBも増え、UVAが減ったらUVBも減ります。
  • すると、UVA+UVBの値も半分になります。
  • UVA+UVBに比例した出力電圧を得られるので、結局、UVインデックスは出力電圧に比例するとしてよい。
  • 表計算上で本来のUVインデックスを求めるシミュレーションをし、同様の結果を確認しています。
  • 気象庁がUVA紅斑紫外線量をUVBの値に比例して推定していることからも、理論的に矛盾していません。
  • そこで大雑把にML8511の出力電圧からUVインデックスを推定しています。

接続

  • U1,U2の3.3Vにmbed側の3.3Vに接続します。
  • U1,U2のA0出力をmbedのアナログ入力AD0に接続します。
  • U1,U2のGndをmbedのGndに接続します。

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