(6)電源の分離 - 電光掲示板制作ノート
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前回 https://developer.mbed.org/users/p4ken/notebook/LED4/
設計
いままでNucleoボードを3台破壊してきた。根本的な解決策として、ようやくフォトカプラを導入することにした。秋月で買えるなかではTLP2630Fが突出して速く動作する。立ち上がりや遅延が100ns以内なので、SPI通信で1MHzを伝えるには余裕がある。そこでTLP2630Fを用いて下記の回路図を書いた。青の点線より左側がUSB給電、右側がスイッチング電源で、完全に2電源系統に分離した。Yahoo!知恵袋で添削を依頼した。
PDF /media/uploads/p4ken/led-schematic2-old.pdf
3名からいただいたアドバイスをまとめると、
- 100Ωのプルダウン(整合終端のつもり)は7414に過電流で不要
- TLP2630のプルアップ抵抗1kΩは大きすぎて立ち上がり波形が鈍る恐れ
- 7414は不要、プログラムで出力を反転したほうがよい
- 特にG(OE)は7414をなくすことで、マイコン停止時に表示が消えてLEDを保護できる
- IRF9204のプルアップは10kΩ程度が妥当で、大きすぎると反応が遅くなる
実装
整合終端を除去
TLP2630側でプルアップするので、74595側の終端のプルダウンは除去した。
TLP2630を導入
まずは上記回路図通り、プルアップ抵抗1kΩでブレッドボード上に実装した。入力はNUCLEO-F303RE, 出力は前回電光掲示板から引き出した電線へ接続した。7414は取り除き、mbedのプログラム上で出力を反転させた。
動作
ひとまず正常に表示され、ひと安心。
スクロールも実装したが、よく見ると・・・
左端一列の赤が点灯しなかったり、
右端0.5文字が乱れたりしている。
極めつけはこれで、8列ごとに1列だけ点灯する場合、ノイズが顕著に出る。一番左の縦線のみ綺麗に出ているが、入力から離れる右側ほど崩壊している。 動画
ノイズ対策は続く
ここで先ほどの知恵袋のアドバイスを思い出し、TLP2630のプルアップ抵抗を小さくすることにした。ただしデータシートによるとTLP2630の出力最大定格は16mAと小さい。5Vなので330Ωでも定格ぎりぎりである。
さしあたってノイズの原因と思われる74595のSERとSCKのみ330Ωでプルアップし、ほか4線は余裕をもって470Ωでプルアップした。
すると、一番苦手と思われるこのパターンも綺麗に表示できるようになった。
さらにコントラストが高いパターンもノイズレス。最左列の赤色も点灯するようになった。3文字目付近で2ドットの赤が不点灯なのはLEDパネル自体の不良である。
改良後の回路図
PDF /media/uploads/p4ken/led-schematic2.pdf
BSch3V /media/uploads/p4ken/led-schematic2.ce3
余談だが研究室の棚にこの電光掲示板用のスペースをいただいた。予め大学の3Dプリンタで斜め置き用のスタンドを作成してあったので、上の写真のように設置した。
プログラム
mbedのコードは試行錯誤中だが、キリのよいタイミングごとに下記へパブリッシュしているので、スクロールを実装する際などに参考にどうぞ。
Import programLED_Matrix_Japanese_Scroll
LT-5016M1を74HC595で制御します。文字スクロールなどの参考にどうぞ。
1 comment on (6)電源の分離 - 電光掲示板制作ノート:
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ArdinoUnoではプログラムはどうなるのか教えてほしいです。